こんにちは。ふくびです。
訪問していただき、ありがとうございます(^ ^)
いよいよ、ガーゼ抜き。
これが怖くて。
だって噂では、とっても痛いと聞くし、実際に手術した人からも、「とんでもなく痛かった」と聞いた事がある。
だから、今は溶けるガーゼを使うって言うから、油断してた。
午後、緩和ケアの先生が様子を見に来てくれてるタイミングで、師長さんがお迎えに来てくれた。
「ふくびさん、じゃあ行きましょうか?」
「じゃぁ、私も付き添います」
と緩和ケアの先生。
えっ⁈と思っていると、
「だって、すごく痛いんでしょ?心配だから」
なるほどね、痛みの具合によっては、この医療用麻薬の投与量も変わるかもしれないし。
と、私・師長さん・緩和ケアの先生で処置室まで向かう事になった。
「車椅子で行きますか?」
師長さんが聞いてくださったけど、少しでも早く日常生活に戻るために、なるべく動こうと決めていたので、歩いて向かう事にした。
20m程の距離だし。
処置室に入ると、担当の先生が待っていた。
今更だけど、この先生、かなりの美人さんで、スタイルも抜群。
そんでもって医師。
すごいなぁと思っていた。
椅子に座ると、先生が
「中の状態を見ますね」
と、鼻の穴を大きく開いた。
それまで綿球がパンッパンに詰まっていたので、
新鮮な空気を思い切り吸えたのが嬉しかった。
「じゃ、ガーゼ、抜きますね。すごく痛いと思いますが、がんばってくださいね!」
と言うと、左の鼻の穴に鉗子を突っ込まれた。
そしてガーゼの先端?部分を掴むと、鉗子の先端をゆっくりと回転させた。
すると、左頬の奥で何かがゴロン!と動く感触があった。
先生は、ゆっくり鉗子を引っ張る。
ズズっと左頬の奥で何かが動き、移動する。
そのまま、ポンッとワインの栓が抜けるように、鼻の穴から巨大なガーゼの塊りが出てきた。
血をいっぱい吸って、真っ赤に染まっていた。
長さは5㎝、幅は2㎝くらい。
だけど、痛みはさほどなかった。
「痛くないんですか⁈」
「さほど…」
「本当ですか⁈平気ですか⁈」
「大丈夫です」
「男性の中には、気を失う人もいるんですよー」
そんなに?
私にとっては、採血の方がよっぽど痛いし、辛い。
「じゃあ、もう片方も抜きますね。」
同じ要領で、右の鼻の穴からガーゼを引き抜く。
ただ、右側はそこまで血みどろではなく、白い部分も沢山あった。
こちらの方が滑りが悪かったので、引き抜く時の抵抗が強く、左よりは痛かった。
ガーゼを抜いた衝撃で、大量に鼻血が出た。
しばらく俯いて、止まるのをまつ。
その間、緩和ケアの先生も様子を見てくれて、ガーゼ抜きの痛みもさほどないので、麻薬の点滴を外す事になった。
両頬に詰められていたガーゼがなくなり、顔の圧迫感がかなりなくなった。
これからは、鼻洗浄をして副鼻腔を清潔に保っていく。予定ではこの日の夕方からだったが、鼻血が大量に出たため、翌朝からとなった。
そんなこんなで、身構えていたガーゼ抜きは、呆気なく終わった。
痛みに強いのか、鈍感なのか、私は全くと言っていいほどなんともなかった。
なぜ溶けないガーゼが両頬に入っていたのかというと、目の上にある副鼻腔は溶けるガーゼを入れても、自然と流れ落ちて体外にでるけれど、頬の裏は、溶けた物が溜まってしまう。溶けるけれど体内に吸収されるものでは無いため、頬は溶けないガーゼで止血するんだろうなぁ、と推理していた。
こう思ったのは、この後、夜に起こる事がきっかけだった。
病室に戻る前に、食欲などについて聞かれた。
「ごはんが半分たべれたら、点滴とれますからね」
私は、頑張ってごはんを食べる事を心に決めた。